コバルト華 Erythrite
Co3(AsO4)2·8H2O;単斜晶系 (藍鉄鉱グループ)
模式地:
模式標本:
鉱物名:
原記載:
滋賀県東近江市 御池鉱山 (Oike mine, Higashiomi, Shiga Prefecture).FOV ~10 mm.
和歌山県東牟婁郡北山村 大勝鉱山 (Taisho mine, Kitayama, Wakayama Prefecture).FOV ~1.6 mm.
和歌山県東牟婁郡北山村 大勝鉱山 (Taisho mine, Kitayama, Wakayama Prefecture).SEM像.FOV ~66.0 μm.
輝コバルト鉱,含コバルト硫砒鉄鉱 (いわゆるデーナ鉱) などといったコバルトの鉱石鉱物の分解によって生成したまさにコバルトの華.水晶の空隙にラズベリーのような球状集合体をなし,その断面は板状結晶が放射状をなしている.
紀伊半島には、主に太平洋戦争の頃に開発されたコバルト鉱床がいくつか分布している (例えば,立見,1947).大勝鉱山もそれらの一つであるが,いずれも小規模で品位も低いため,コバルト相場が高騰しても再び開発されることはないだろう.
文献
- 立見辰雄 (1947) 和歌山縣大勝鑛山及び奈良縣堂ヶ谷鑛山産ニツケル-コバルト鑛石に就いて.地質学雑誌,53,11-18.https://doi.org/10.5575/geosoc.53.11
- 伊藤貞市・櫻井欽一 (1947) 日本鑛物誌,第三版,上巻.中文館書店,東京,306.
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