白鉛鉱 Cerussite Cer
Pb(CO3);直方晶系 (霰石グループ)
IMAステータス:"Grandfathered" (IMAが設立された1958年より前に発見された有効な種)
鉱物名:ラテン語の “cerussa (白い鉛)” にちなむ.
模式地:イタリア,ヴェネト州,ヴィチェンツァ
模式標本:
原記載:ウィルヘルム・カール・リッター・フォン・ハイダンジャー
- Haidinger, W. (1845) Handbuch der Bestimmenden Mineralogie. Braumüller and Seidel,
Wien, 503 (IMA第一文献).
白鉛鉱は天然の炭酸鉛 (II) で,鉛鉱床のいわゆる酸化体などに普通に産出する.
宮城県栗原市 細倉鉱山 (Hosokura mine, Kurihara, Miyagi Prefecture).FOV ~21 mm.
大阪府箕面市 勝尾寺鉱山 (Katsuoji mine, Minoh, Osaka Prefecture).FOV ~2.2 mm.
貫入三連晶をなす.
兵庫県川辺郡猪名川町 権現鉱山 (Gongen mine, Inagawa, Hyogo Prefecture).FOV ~4.5 mm.
権現鉱山は柿ノ木鉱山近傍に位置するごく小規模な鉱山で,詳しい資料はないが,中生代白亜紀有馬層群の堆積岩中の熱水性鉱脈鉱床であるとみられる.
この白鉛鉱はわずかに残されたズリから得られたもの.淡青色部は青鉛鉱.貧弱な標本であるが,他に見るべきものはなかった.
文献
- Ye, Y., Smyth, J.R. & Boni, P. (2012) Crystal structure and thermal expansion of aragonite-group carbonates by single-crystal X-ray diffraction. American Mineralogist, 97, 707-712. https://doi.org/10.2138/am.2012.3923 (IMA第二文献)
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