バニア石 Vuagnatite

バニア石 Vuagnatite IMA1975-007 Vgn 

CaAlSiO4(OH),直方晶系 (アデル石-デクロワゾー石グループ) 

IMAステータス:"Approved" (IMAが設立された1958年以降に承認された有効な種) 

別名:ヴァニア石 

鉱物名:スイス・ジュネーブ大学教授であった地質学者のMarc Bernard Vuagnat博士 (1922-2015) にちなむ. 

模式地:トルコ,ブルドゥル県,イェシロヴァ,Doganbaba,Bögürtlencik Tepe 

模式標本:スイス・ジュネーブ自然史博物館 (435/1);スイス・ジュネーブ大学;米国・国立自然史博物館 (146560) 

原記載:H. サープ (スイス・ジュネーブ大学),J. バートランド (スイス・ジュネーブ大学),E. マクニアー (スイス・ジュネーブ大学) 

  • Sarp, H., Bertrand, J. & McNear, E. (1976) Vuagnatite, CaAl(OH)SiO4, a new natural calcium aluminum neosilicate. American Mineralogist, 61, 825-830 (IMA第一文献). 

三重県鳥羽市白木町 (Shiraki-cho, Toba, Mie Prefecture).FOV ~3.1 mm.

 蛇紋岩を切るペクトライト脈中に淡青色の粒~短柱状結晶をなして産出する.産出は少ない.


文献

  1. Mc Near, E., Vincent, M.G. & Parthé, E. (1976) The crystal structure of vuagnatite, CaAl(OH)SiO4. American Mineralogist, 61, 831-838 (IMA第二文献).
  2. Matsubara, S., Kato, A. & Sakurai, K. (1977) The Occurrence of Vuagnatite from Shiraki, Toba, Mie Prefecture, Japan. Bulletin of the National Science Museum, C3, 41-48. https://www.kahaku.go.jp/research/publication/geology/v03_2.html



Rare minerals Research, Kyoto

大西政之 (おおにしまさゆき) 大阪府生まれ,京都市在住,金属メーカー勤務. 鉱物を集めたり,調べたりしています. 興味のある分野は鉱物科学 (とくに記載鉱物学) で,希産鉱物の物理的化学的性質・生成条件などの解明を目指しています. 古典的な鉱物標本にも関心があります.