パイロクスマンガン石 Pyroxmangite

パイロクスマンガン石 Pyroxmangite Pxm 

Mn2+SiO3;三斜晶系 

IMAステータス:"Grandfathered" (IMAが設立された1958年より前に発見された有効な種) 

別名: 

鉱物名: 

模式地: 

模式標本: 

原記載: 

  • American Journal of Science 36 (1913), 169



兵庫県川辺郡猪名川町 辻ヶ瀬鉱山 (Tsujigase mine, Inagawa, Hyogo Prefecture).FOV ~25 mm.

 辻ヶ瀬鉱山は多田鉱山の近傍に位置する熱水鉱脈を採掘した小規模な鉱山であるが,ズリから青鉛鉱の美しい結晶が多産したことで知名度がある.あまり知られていないが,本鉱山からは斑銅鉱,閃亜鉛鉱などからなる鉱石中に脈石としてパイロクスマンガン石が産する。本標本は1941年に白神正夫氏によって鉱山の貯鉱から採集されたものである.辻ヶ瀬鉱山産パイロクスマンガン石は,このときに白神氏が得た数個体が現存しているだけと思われる.



文献

  1. Mineralogy and Petrology 115 (2021), 631 (IMA第二文献)


Rare Mineral Research

大西政之 (おおにしまさゆき) 大阪府生まれ,京都市在住,金属メーカー勤務. 鉱物を集めたり,調べたりしています. 興味のある分野は鉱物科学 (とくに記載鉱物学) で,希産鉱物の物理的化学的性質・生成条件などの解明を目指しています. 古典的な鉱物標本にも関心があります.