ピクロファーマコ石 Picropharmacolite

ピクロファーマコ石 Picropharmacolite Ppm 

Ca4Mg(AsO3OH)2(AsO4)2·11H2O;三斜晶系 

IMAステータス:"Grandfathered" (IMAが設立された1958年より前に発見された有効な種) 

鉱物名:Mgを含むことを示すpicroと,毒を示すphamacoにちなむ. 

模式地:ドイツ,ヘッセン州,カッセル県,ヘルスフェルト=ローテンブルク郡,ネンタースハウゼン,Richelsdorf Smelter 

模式標本: 

原記載:H. シュトロマイヤー 

  • Stromeyer, H. (1819) Chemische Untersuchung der natürlichen Boraxsäure, des Eisenpecherzes, des Picro-Pharmacoliths und des Polyhalits, eines neuen fossilen-Salzes. Annalen der Physik, 61, 177-189 (IMA第一文献). 

大分県佐伯市宇目町木浦鉱山 (Ume-cho Kiurakozan, Saiki, Oita Prefecture).FOV ~2.5 mm.


文献

  1. Catti, M., Ferraris, G. & Ivaldi, G. (1981) The crystal structure of picropharmacolite, Ca4Mg(HAsO4)2(AsO4)2·11H2O. American Mineralogist, 66, 385-391 (IMA第二文献).
  2. 藤原由輝,但馬秀政,西田勝一 (2009) 大分県木浦鉱山産ピクロファーマコ石.地学研究,57,195-198.


Rare minerals Research, Kyoto

大西政之 (おおにしまさゆき) 大阪府生まれ,京都市在住,金属メーカー勤務. 鉱物を集めたり,調べたりしています. 興味のある分野は鉱物科学 (とくに記載鉱物学) で,希産鉱物の物理的化学的性質・生成条件などの解明を目指しています. 古典的な鉱物標本にも関心があります.